【スパイスコラム Vol.1】スパイスがもたらす「しあわせ」の秘密
愛知にあるインド・ネパール料理の店「スバカマナ」は、ネパール語で「おめでとう」を意味します。お客様の嬉しいひとときと素敵な時間を、私たちが心を込めた料理とサービスで一緒にお祝いしたい。そんな想いを店名に込めて、愛知県を中心にインド・ベトナム・アジアン料理をご提供しています。
当店の料理についてはもちろん、素材一つひとつについて深く知る機会が多いのですが、中でも私が特に惹かれているのが「スパイス」の世界です。
香りと共に魅了してやまない、スパイスの奥深さ
皆様にとって、スパイスとはどのような存在でしょうか?
カレーの香りの元、料理の風味付け、薬味…人によって様々なイメージがあると思います。しかし、スバカマナで提供するインド料理、そして実はベトナム料理にも欠かせないこの小さな粒や粉たちには、単なる「風味」では片付けられない奥深い魅力があります。
私はシェフたちと話すうちに、スパイスがもたらす多面的な効果に驚かされました。
まず、皆様がよくご存知の「香り」。クミン、コリアンダー、ターメリック…それぞれが持つ個性の集合体が、カレーという一つの料理に深みと奥行きを与えます。
その香りが食欲を刺激し、一口食べた瞬間に異国の風景や文化を感じさせてくれる。これこそが、スパイスマジックの第一歩だと感じています。
次に、スパイスの持つ「彩り」。ターメリックの鮮やかな黄色、パプリカの情熱的な赤、これらは料理を美しく見せるだけでなく、視覚からも食欲をそそります。
そして、最も奥深いのが「効能」です。インドでは、スパイスは古くからアーユルヴェーダ(伝統医学)で用いられ、体調を整えるための薬としても活用されてきました。体を温めるもの、消化を助けるもの、リラックス効果をもたらすもの…その知識は計り知れません。
スバカマナで体感するスパイスの「しあわせ」
スバカマナでは、シェフが厳選した多種多様なスパイスを、その料理に最も適した形で調合し使用しています。
例えば、当店のカレー。一皿のカレーに何種類ものスパイスが使われているかご存知ですか?基本のクミン、コリアンダー、ターメリックはもちろん、カルダモンやクローブ、シナモンなど、数種のスパイスを、シェフが代々受け継いだ独自の配合でブレンドしています。この絶妙なバランスが、一口食べた時に「おいしい!」と感じる幸福感を作り出しているのです。
また、意外かもしれませんが、ベトナム料理にもスパイスは欠かせません。例えば、フォーに使われるアニスやシナモンは、独特の甘く香ばしい風味をスープに与え、体にじんわりと染み渡るような「しあわせ」な温かさをもたらしてくれます。
スパイスは、私たちの生活を豊かにしてくれる、とても身近で奥深い存在です。食べることはもちろん、その歴史や文化を知ることで、いつもの食事がもっと楽しく、もっと健康的になるはず。
ぜひスバカマナのお料理を香りとともにお楽しみください!